2025.8.11 <00869>
目次
資産運用を始めたいけど「結局どっち?」問題
「老後資金を準備したいけど、NISAとiDeCoの違いがよく分からない」
「両方聞いたことはあるけど、どちらから始めればいいの?」
40代で資産運用を考え始めると、必ずといっていいほど出てくるこの疑問。
実は、NISAもiDeCoも**お金を増やすための“非課税制度”**ですが、目的と使い勝手が大きく異なります。
今回は、この2つの制度を初心者にも分かりやすく比較し、
「自分はどちらから始めればいいのか」を判断できるようにします。
見出し① NISAとiDeCoの基本ルール
項目 | NISA(つみたて・成長投資枠) | iDeCo(個人型確定拠出年金) |
---|---|---|
目的 | 資産形成全般 | 老後資金専用 |
引き出し | いつでも可能 | 60歳まで不可 |
節税効果 | 運用益が非課税 | 運用益非課税+掛金全額所得控除 |
年間投資上限 | 成長投資枠 240万円、つみたて枠 120万円 | 職業によって上限あり(例:会社員月23,000円) |
向いている人 | 途中で使う可能性がある人 | 老後資金を確実に準備したい人 |
見出し② メリットとデメリット
NISAのメリット
- 途中引き出し可能で柔軟性が高い
- 投資額の上限が大きい(最大年360万円)
- つみたて枠は長期分散投資に最適
NISAのデメリット
- 掛金の所得控除はなし
- 短期間で売買すると非課税の恩恵が小さくなる
iDeCoのメリット
- 掛金が全額所得控除(所得税・住民税の節税効果が大きい)
- 運用益が非課税
- 強制的に老後まで資産を残せる
iDeCoのデメリット
- 60歳まで引き出せない(急な出費には対応不可)
- 職業によって掛金上限が異なる
- 手数料がかかる(加入時・運用中)
見出し③ どちらから始めるべきかの判断基準
- お金を途中で使う可能性があるか?
→ YESならNISAから。
→ NOで老後まで寝かせられるならiDeCoも選択肢に。 - 節税を重視するか?
→ 所得税・住民税が高い人ほどiDeCoの恩恵が大きい。 - 投資額の余裕がどれくらいあるか?
→ 少額からならNISA。
→ 余裕があり、かつ節税メリットを得たいなら併用。
実例:併用でメリットを最大化したFさん(福井県・44歳)
- 教育費ピークまではつみたてNISAに毎月20,000円
- 教育費が落ち着いた50歳からiDeCoに加入(月23,000円)
- NISAは途中で旅行や車購入の資金にも活用
- iDeCoは節税+老後資金専用として確保
結果、柔軟性と節税メリットを両立できました。
見出し④ NISA・iDeCoを始める前の注意点
- 投資商品は長期・分散・低コストが基本
- 毎月の掛金は「続けられる額」に設定する
- 金融機関ごとに商品ラインナップや手数料が違うため比較が必須
まとめ
- 短期〜中期で使う可能性がある資金 → NISA
- 老後まで確実に残す資金 → iDeCo
- 両方できるなら併用が最適
制度の優劣ではなく、自分のライフプランに合った制度を選ぶことが大切です。
次回予告
次回は「“なんとなく不安”が消える!家計の見える化習慣」。
家計を数字で整理して、不安を行動に変える方法をお伝えします。