40代からの“貯まり癖”のつけ方。まず最初の3ステップ

 2025.12.3 <00983>

40代になると、お金に対する気持ちが20代・30代とは変わってきます。

「老後のことがリアルに感じるようになった」
「教育費がピークで、家計にゆとりがない」
「貯金したい気持ちはあるけど、日々に追われて行動できない」

そんな声を多く聞きます。

でも、40代からでも“貯まり癖”はちゃんとつけられます。
しかも、がんばらなくても自然とお金がたまる方法があります。

今日は、FPとして数多くの家計改善をサポートしてきた経験から
「40代が最初に取り組むべき3つのステップ」
をお届けします。

ひとつずつ取り入れることで、気づけば“貯まる流れ”ができ、家計がふっと軽くなっていきます。


◆ Step1:まずは“貯金ではなく仕組み”をつくる

40代から貯まり癖をつける上で、いちばん大切なのは

“やる気に頼らない仕組みづくり”

ここができていないと、どれだけ気合いを入れても続きません。

40代は仕事・家事・子育て・介護・地域の役割など、
時間も気持ちも忙しい年代。
だからこそ、自動的にお金が貯まる仕組みが必要なのです。


● ① 先取り貯金を「自動」で設定する

給与日に自動で貯金口座へ移す。
これだけで“貯まり癖”の7割が完成します。

おすすめは…

別口座への自動振替
貯金用サブ口座の自動積立
NISAの自動積立(無理のない金額から)

自動化は強力で、
続けた人はほぼ全員「生活が変わった」と言います。


● ② 最初は少額でいい

頑張って月3万円、5万円…と設定すると、続きません。

まずは 3,000円・5,000円 でOK。
大事なのは「習慣化」であって、「金額の大きさ」ではありません。


● ③ 仕組みを“崩さない”のがコツ

途中でやめたり、自由に使える口座と混ぜると、積み重ねの効果が消えてしまいます。

だからこそ、
「貯金口座=触らない」
というルールをつくると成功率が劇的に上がります。


◆ Step2:お金が貯まらない“3つの原因”を先に止める

40代のお金の悩みの多くは、
「貯める」よりも前に “漏れを止める” ことが効果的です。

原因は3つだけ。
ひとつ止めるだけで月5,000円〜1万円以上変わることも珍しくありません。


① 固定費の見直しが後回しになっている

固定費とは…

・スマホ代
・保険
・サブスク
・通信費
・電気・ガス
・車の維持費

毎月自動的に出ていくお金です。

ここが高いままだと、頑張ってもお金が残りにくい状態になります。

固定費の見直しは“貯まり癖”づくりの近道。
節約より効果が早く、ストレスが少ないのが特徴です。


② “なんとなく買い”が積み重なっている

40代はストレスが多い年代。
そのため…

・なんとなく買うお菓子
・飲み物
・スーパーでの“つい買い”
・コンビニでの一品買い

こうした“小さな出費”が積み重なると、月の終わりに「あれ、全然残らない」となります。

悪いわけではなく、ただのクセ。
だからこそ、気づくことが大切です。


③ “先が見えない不安”が行動を止めている

「貯金が少ない」
「老後が心配」
「教育費がいくら必要か不安」

不安が大きすぎると、行動する気力が出なくなることがあります。

そこでおすすめなのが…


● 年に一度の“ざっくり家計診断”

・年間の収支
・教育費の見込み
・老後資金の見通し

これをざっくり把握するだけで、
「何から手をつければいいか」が明確になります。

不安は放っておくほど大きくなるので、
“見える化”することで落ち着いて動けるようになります。


◆ Step3:貯金が自然と増える“毎月のルール”をつくる

貯まり癖が身につく人には、共通点があります。
それは、

“シンプルな月ルールを持っている” ということ。

複雑な管理ではなく、
誰でもできるルールを毎月回すだけで、お金の流れが整います。


● ① 月初に“使っていいお金”を決める

食費・日用品・その他の予算をざっくり決めます。

完璧な家計簿は不要。
ざっくりでいいので、
**「このくらいでいこう」**という目安を作るだけ。

これだけで月途中の不安がぐっと減ります。


● ② 月の途中で“足りない”と感じたらルールを変える

予算オーバーしたときに大切なのは、落ち込まないこと。

・食費が上がった
・ドラッグストアでまとめ買いした
・イベントが重なった

そんな月があって当たり前。

大事なのは、
翌月に見直すこと。

家計は“調整しながら続けるもの”です。


● ③ 月末に“ほんの3分”だけ振り返る

貯まる人が必ずやっていること。

でも内容はとてもシンプルです。

・うまくいったことを1つ
・改善したいことを1つ

たったこれだけ。

数字より“気づき”のほうが大事です。


◆ 40代からの貯まり癖は、心の整え方でもある

実は、40代からの家計改善は
メンタルケアとセットがいちばんうまくいきます。

なぜなら、この年代は…

・子育て
・家族の健康
・仕事の責任
・自分の老後

心にかかる負荷がとても大きいから。

だからこそ、
“がんばる節約”より “整える習慣” が向いています。


◆ 今日から始められる“貯まり癖の3ステップ”まとめ


① 仕組み(自動化)をつくる

・先取り貯金
・別口座の設定
・少額の自動積立

続ける自信は不要。仕組みが勝手に動いてくれます。


② お金が漏れる原因をひとつ止める

・固定費
・なんとなく買い
・不安による行動停止

ひとつ止めるだけで、家計の流れがガラッと変わります。


③ 毎月のシンプルなルールをつくる

・使っていい金額の“目安”
・途中で調整する柔軟さ
・月末3分の振り返り

家計は、“続けやすい仕組み”がすべて。


◆ さいごに:40代は、家計がいちばん変わりやすい年代

相談を受けていて思うのは、
40代は家計改善のゴールデンタイムだということ。

・収入が最も高い時期
・子どもの教育費の見通しが立ってくる
・老後が現実的に見えてくる

“今の行動”が“未来の安心”につながる年代です。

今日の3ステップは、どれも小さな行動ですが、
積み重ねるほど未来が大きく変わります。

無理をする必要はありません。
あなたのペースで、できるところからで十分。

あなたの家計が、今日よりもっと豊かになりますように。

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