2025.8.21 <00879>
1. 老後のお金の不安、なぜ尽きないのか?
「老後資金は2000万円必要って聞くけど、我が家の場合はいくら必要なの?」
「年金だけで生活できるのかしら…」
40代・50代の主婦の方から、こんな声をよく耳にします。
老後20年という長い時間を笑顔で過ごすためには、
“お金の流れ”を見直すことが欠かせません。
実際のところ、老後は「収入が減る」のに対して
「支出は意外と減らない」ため、家計に赤字が生まれやすい時期です。
その赤字を放置すれば貯金が目減りし、不安が大きくなります。
この記事では、老後20年を安心して過ごすための
お金の流れ=キャッシュフロー を整える方法を解説します。
2. 老後の収入と支出の基本を知る
① 老後の収入の柱は「年金」
厚生労働省の発表によると、夫婦2人のモデル世帯の年金受給額は 月22万円程度。
一方、単身世帯では 月11〜12万円程度 が目安です。
② 老後の支出は「現役時代と大きく変わらない」
総務省「家計調査」では、高齢夫婦無職世帯の支出は 月25〜26万円。
「子どもが独立して支出が減るはず」と思っていても、実際には医療費や交際費が増え、支出はあまり減らないのです。
③ 医療・介護費はプラスで考えておく
- 医療費:年間20〜30万円前後
- 介護費用:平均460万円、長期化すれば1000万円以上
3. お金の流れを見直す3つのステップ
老後のお金の流れは、収入・支出・資産の3方向から見直すのがポイントです。
ステップ1:収入を把握する
- 公的年金見込み額を「ねんきん定期便」で確認
- 退職金や企業年金、個人年金保険などをリスト化
- 資産運用からの収益(配当・分配金)があれば加える
ステップ2:支出を整理する
- 固定費(住居費・保険料・通信費など)をまず点検
- 変動費(食費・交際費)は予算化して「使いすぎ」を防ぐ
- 医療費・介護費は「特別支出」として別枠で計画
ステップ3:キャッシュフロー表を作る
年ごとの「収入 − 支出 = 収支」を一覧にすることで、
何年後に赤字になるか、資産残高がどう減るかを見える化できます。
4. 老後20年を安心にする“収入アップの工夫”
① 年金の繰り下げ受給
年金は65歳から受給可能ですが、最大75歳まで繰り下げられます。
1か月繰り下げるごとに0.7%増額され、70歳から受給すれば42%増。
長生きすればするほど得になります。
② 資産運用でお金に働いてもらう
- つみたてNISAやiDeCoを60歳まで続ける
- 退職後は運用益を取り崩しながら生活費に充てる
- 元本を大きく減らさない「取り崩しルール」を持つことが大切
③ パート・在宅ワークでプラス収入
「老後は働きたくない」という人も多いですが、週に数日働くだけでも 月3〜5万円のプラスに。
収入だけでなく、生活にハリが出るメリットもあります。
5. 支出を減らすコツ
① 固定費を削減
- 不要な保険を整理 → 年間数万円の節約
- 通信費の見直し → 格安プランで年間数万円削減
② 住居費を抑える
- 持ち家はリフォーム計画を立てて早めに準備
- 賃貸は老後に備えて家賃負担を軽くする選択も
③ 医療・介護費対策
- 高額療養費制度を知っておく
- 介護保険サービスの利用を想定する
- 医療・介護専用の貯蓄口座を作っておく
6. 資産を守る工夫
「資産を増やす」だけでなく「守る」ことも重要です。
- 高リスク投資に集中しない
- 現金・預金・債券・投資信託をバランスよく保有
- 詐欺・怪しい投資話に注意(特に高齢期は狙われやすい)
7. 20年間のキャッシュフローを整える実例
ケース:夫婦2人、60歳時点で2000万円の貯金あり
- 年金収入:月22万円
- 生活費:月25万円
- 年間赤字:36万円
→ 2000万円の貯金があれば、単純計算で約55年持つ。
ただし医療費・介護費が加わると余裕が減るため、
運用や副収入で月3〜5万円を補う工夫が必要。
8. 今日からできる“お金の流れ”見直し術
- ねんきん定期便で将来の年金額を確認する
- 家計簿アプリで支出の固定費・変動費を分類する
- 生活費・特別費・医療費用の3口座に分ける
- つみたてNISAやiDeCoで運用を開始する
- 年1回キャッシュフロー表を更新し、軌道修正する
まとめ
- 老後20年は、収入減と支出増の両方で家計が不安定になりやすい
- “お金の流れ”を見直すには、収入・支出・資産の3方向から整理することが大切
- 年金繰り下げや資産運用、副収入の工夫で収入を増やす
- 固定費削減・医療費対策で支出を減らす
- キャッシュフロー表をつくり「見える化」することで、安心して笑顔の老後を過ごせる
老後は「お金が足りるか不安」ではなく、「お金の流れを整えてあるから安心」に変えましょう。
そのために、今日から一歩を踏み出すことが大切です。