2025.9.27 <00916>
はじめに:年金不安の正体は「知らないこと」
「老後の生活費、本当に足りるのかしら…」
「年金ってちゃんともらえるの?」
40代・50代になると、こうした年金に対する不安が大きくなりますよね。
実は、年金不安の正体は“知らないこと”が原因です。
不安は、目に見えないものだからこそ、より大きくふくらみます。
ですが、将来の数字を「見える化」し、行動に移せば、
不安は安心に変わっていきます。
シリーズ最終回の今回は、
**「年金不安を解消するための3ステップ」**を紹介します。
これを実践することで、未来の自分が笑顔になれる老後準備を始めましょう。
ステップ1:現状を「見える化」する
不安を解消する第一歩は、現状を正しく把握することです。
これは家計管理と同じで、まずは「自分がどんな状況にあるのか」を知る必要があります。
1. 自分の年金額を確認
年金額は、ねんきん定期便やねんきんネットで簡単に確認できます。
- ねんきん定期便:誕生月に届くハガキで確認
- ねんきんネット:オンラインで随時確認できる便利なサービス
チェックポイント
- 国民年金の納付月数
- 厚生年金の加入期間
- 65歳からの見込み受給額
「夫婦で合計いくらになるのか」を把握することが重要です。
2. 老後に必要な生活費を計算
現役時代の生活費をベースに、老後は 70%程度 を目安に計算しましょう。
例)現役時代の生活費30万円 → 老後は21万円が目安
3. 不足額を計算
不足額 = 老後の生活費 - 年金額
- 老後20年 × 毎月5万円の不足 → 1,200万円
- 老後25年 × 毎月7万円の不足 → 2,100万円
この「不足額」がわかれば、
老後資金の目標が明確になり、漠然とした不安がスッキリしてきます。
ツール活用でラクに見える化
- キャッシュフロー表
家計の未来を1枚で見える化できる便利なツール。
教育費、住宅ローン、退職金なども含めて計算できる。 - FP相談
専門家に相談することで、数字の正確性が高まり、行動がスムーズに。
ステップ2:不足分を埋める行動を始める
現状がわかったら、次は「不足分を埋める行動」に移りましょう。
40代・50代でも、まだ間に合います!
1. 貯蓄で備える(守りの資産)
老後資金の基本は「現金預金」です。
- 定期預金
- 財形貯蓄
- 退職金の一部を現金でキープ
目安:老後の1〜2年分の生活費
突発的な出費や医療費に対応できる安心資金として確保しましょう。
2. 新NISAで資産運用(増やす資産)
老後資金を効率よく準備するなら、新NISAが強力な味方です。
- 非課税枠で長期投資が可能
- 投資信託を活用してコツコツ増やす
- 老後までに10年以上の運用期間を確保する
例)毎月3万円を年利4%で20年間積み立てると…
約1,000万円以上に成長!
3. iDeCoで老後専用の資金をつくる
iDeCoは60歳まで引き出せない代わりに、老後資金づくりに特化した制度です。
- 掛金が全額所得控除で税金対策にも◎
- 運用益も非課税
- 退職金・年金として受け取ることが可能
注意点
受け取り方法を公的年金と重ねると課税が増える可能性あり。
事前に出口戦略を考えましょう。
4. 支出を見直す
貯めるだけでなく、「出ていくお金」を減らすことも大切です。
- 保険料の見直し
- 固定費削減(スマホ、電気代、サブスク)
- 無駄な支出を洗い出す
節約で月2万円減らせれば、年間24万円。
10年間で240万円もの効果に!
5. 働き方を工夫する
定年後も少し働くだけで、老後資金の不安がグッと和らぎます。
- 週3日パート勤務
- 趣味を活かした副業
- シルバー人材センターなど地域での働き口
月5万円の収入でも、年間60万円、10年で600万円
「稼ぐ力」も老後資金の重要な柱です。
ステップ3:将来を守る準備をする
最後は、老後の暮らしを守るための「リスク対策」です。
これを行うことで、安心して老後を迎えられます。
1. 保険の整理
- 医療保険
- がん保険
- 介護保険
老後は「万一のための保険」に絞り込み、
不要な保障を減らすことで保険料を節約できます。
2. 介護費用の備え
介護が必要になると、平均550万円/人の費用がかかります。
- 民間の介護保険を活用
- 自治体のサービスや補助金も調べておく
3. 相続・贈与対策
「お金を残す」ことも考えておくと安心です。
- 遺言書の作成
- 生前贈与で相続税対策
- 家族との話し合いでトラブル防止
行動しないと不安は大きくなるだけ
多くの人が「老後が不安」と言いながら、
具体的な行動を起こせずに時間だけが過ぎてしまいます。
不安は放置しても消えません。
むしろ、何もしないことでどんどん大きくなります。
「なんとなく不安」から「数字で見える安心」へ。
今日できることをひとつでも始めましょう。
行動プランまとめ
ステップ | やること | 具体例 |
---|---|---|
1. 見える化 | 現状を知る | ねんきん定期便・キャッシュフロー表 |
2. 不足分を埋める | 貯蓄・投資・節約・副収入 | 新NISA・iDeCo・働き方改革 |
3. 守る | 保険・介護・相続対策 | 医療保険見直し・遺言書作成 |
FPと一緒に安心をつくる
もし一人で進めるのが不安な場合は、ファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。
- 年金額や老後資金の試算
- 投資・保険の最適化
- キャッシュフロー表で未来を可視化
私も顧問契約サービスを通して、
40代・50代女性の老後資金づくりをサポートしています。
一緒に安心できる未来をつくっていきましょう。
まとめ:未来の自分を笑顔にする準備を
- 年金不安の正体は「知らないこと」
- 3ステップで不安を解消
- 見える化
- 不足分を埋める
- 将来を守る
老後は、誰にとっても避けられない未来です。
だからこそ、早く準備を始めた人ほど、安心して笑顔で過ごせます。
未来の自分のために、今日一歩踏み出しましょう。
シリーズまとめ
- 第1回:「年金って複雑…」を解消!知らないと損する基礎知識
- 第2回:将来もらえる年金、ズバリいくら?簡単チェック方法
- 第3回:“年金だけじゃ足りない”は本当?老後資金のリアルを見える化
- 第4回:年金の受け取り方で損得が変わる!出口戦略を考えよう
- 第5回:未来の自分が安心できる!年金不安を解消する3ステップ