年金だけで足りる?老後資金のリアルを見える化

2025.8.10 <00868>

漠然とした老後不安、正体は「数字の不透明さ」

「老後、年金だけで暮らせるのかな…」
「2,000万円問題って本当?自分もそんなに必要?」

40代になると、老後資金の話題が他人事ではなくなります。
ですが多くの人は、必要な金額も、実際に自分がもらえる年金額も、
正確に把握していません

不安の多くは「知らないこと」から生まれます。
そこで今回は、老後資金を数字で見える化して、
不安を行動に変える方法を解説します。


見出し① 老後資金はいくら必要?

総務省「家計調査(2022年)」によると、
高齢夫婦無職世帯の平均支出は月約26万円。
一方、平均年金収入は月約21万円です。

つまり、毎月約5万円(年間60万円)が不足。
これを65歳から95歳までの30年間で考えると、
不足額は60万円×30年=1,800万円
となります。

💡 ただしこれは全国平均。
地方在住や持ち家あり・車なしの家庭は、生活費をもっと抑えられるケースもあります。
逆に、旅行や趣味を充実させたい場合は、必要額が増えます。


見出し② 自分の年金額を把握する方法

「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を使えば、
将来の年金受取見込み額を確認できます。

年金額を知るステップ

  1. ねんきん定期便を確認(誕生月に郵送)
  2. ねんきんネットに登録すれば、退職年齢や加給年金など条件を変えて試算可能
  3. 夫婦で合算し、家計全体の年金額を把握

例:
夫 65歳時 → 年金月額 14万円
妻 65歳時 → 年金月額 7万円
合計 21万円 → 平均的な高齢夫婦世帯と同水準


見出し③ 足りない分を計算する

現役時代と同じ生活水準を維持したい場合、
まずは「理想の老後生活費」を決めます。

例:
理想生活費:月25万円
年金合計:月21万円
不足額:月4万円(年間48万円)

65歳から30年間で
48万円×30年=1,440万円が必要な老後資金。


見出し④ 不足額をどう準備するか

1. 積立投資(NISA・iDeCo)でコツコツ増やす

毎月3万円を年利4%で20年間運用すると、約1,100万円に。

2. 退職後も短時間働く

月5万円のパート収入があれば、不足額をほぼカバー可能。

3. 支出の最適化

車を手放す、保険を見直す、固定費を下げることで生活費を圧縮。


実例:不足額がわかったからこそ行動できたSさん

福井県在住のSさん(46歳・パート)は、ねんきんネットで年金見込み額を確認。
理想生活費との差額を計算すると、老後資金が約1,200万円不足していることが判明しました。

そこで、

  • 積立NISAを月2万円スタート
  • 夫婦で50歳以降もパート勤務継続
  • 旅行は年1回に絞って支出を抑制

結果、老後資金の目処が立ち、「お金のことを考えると不安になる」状態から解放されました。


見出し⑤ 老後資金計画のポイント

  1. 数字で把握する(ねんきんネット・支出シミュレーション)
  2. 不足額を早めに計算する
  3. 準備方法を複数持つ(貯蓄+運用+働く)

まとめ

老後資金は「必要額を知る→不足分を計算→準備方法を決める」という流れが王道。
数字で見える化すれば、不安が“具体的な行動計画”に変わります。


次回予告

明日は「NISAとiDeCo、どっちから始める?初心者向け比較表」。
制度の違いと、自分に合った選び方を分かりやすく解説します。

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