2025.8.17 <00875>
「老後の生活は年金で足りるのだろうか?」
40代・50代の女性の多くが抱える大きな不安の一つです。
厚生労働省の統計によると、公的年金の平均受給額は
夫婦世帯で月22万円前後、単身世帯では月11万円程度。
一方で、総務省の家計調査によれば、
60歳以上の高齢夫婦無職世帯の生活費は月25万円以上かかっています。
つまり、月3〜5万円程度の不足が生じるのが現実です。
「足りない…どうしよう」と不安になるだけではなく、
今から“+5万円”を作る仕組みを整えることが大切です。
この記事では、主婦でも取り入れやすい、
年金にプラスして月5万円を確保する方法を解説します。
1. なぜ年金だけでは足りないのか?
① 物価上昇
食費・光熱費・日用品など、ここ数年で生活費は確実に上がっています。
年金額は物価や賃金の変動で調整されますが、上昇スピードが追いつかないのが現状です。
② 長寿リスク
平均寿命が延びる中、「老後20年」ではなく「老後30年」を見据える必要があります。
たとえ毎月3万円不足でも、30年続けば1,000万円以上の不足に。
③ ライフイベント
子どもの独立や住宅ローン完済で支出は減る一方、医療費・介護費用は増える傾向にあります。
つまり、今の生活費に余裕がある人でも、将来は不足する可能性が高いのです。
2. “+5万円”を作るための3つのアプローチ
「不足分をどう埋めるか?」の答えは、大きく3つに分かれます。
- 支出を減らす(節約・固定費の見直し)
- 働いて収入を増やす(パート・副業)
- 資産運用でお金に働いてもらう
ここでは、それぞれを具体的に見ていきましょう。
3. 支出を減らす ― 固定費の見直しで“+1〜2万円”
「節約」というと食費を削るイメージですが、実は効果が大きいのは固定費の見直しです。
① 保険の見直し
- 医療保険や死亡保険に入りすぎていませんか?
- 家族構成や貯金額に応じて「本当に必要な保障」だけに絞ることで、月5,000円〜1万円の節約も可能です。
② 通信費の削減
- 格安SIMや光回線のプラン変更で月3,000円〜5,000円の削減。
③ サブスクの整理
- 動画配信やジム会員など「使っていないサービス」を解約すれば、年間数万円の削減になります。
4. 働いて収入を増やす ― パート・副業で“+2〜3万円”
40代・50代でも、今から少し働くだけで大きな安心感につながります。
① パート勤務
週2〜3日・1日4時間でも、月3〜5万円程度の収入が可能です。
「短時間・扶養内」で調整できるのも主婦には魅力。
② 在宅ワーク
- ライター、データ入力、オンライン事務など、在宅でできる仕事も増えています。
- スキル不要でも月1〜3万円からスタート可能。
③ 趣味を収入につなげる
- ハンドメイド、イラスト、料理、整理収納など、得意分野を副業にするケースも増加中。
「仕事は大変だから老後はのんびりしたい」という気持ちもありますが、好きなことで少し収入を得る働き方なら、生活にもハリが生まれます。
5. 資産運用でお金に働いてもらう ― “+5万円”のカギ
最も効果的なのが、資産運用でお金を育てることです。
今の時代、預金だけではお金は増えません。
① つみたてNISA
- 年間120万円までの投資が非課税(最長20年間)
- 少額から始められる
- 長期・分散・積立で安定的に資産を増やせる
② iDeCo(個人型確定拠出年金)
- 掛金が全額所得控除 → 所得税・住民税の節税効果大
- 運用益も非課税
- 60歳以降に年金として受け取れる
③ 投資信託(インデックス型)
- 世界全体の株式や債券に分散投資できる
- 低コストで初心者でも安心
- 平均的には年3〜5%のリターンが期待できる
シミュレーション
40歳から毎月3万円を年利4%で積み立て → 20年後には約1,090万円
この運用益を取り崩せば、月5万円の不足分を20年以上カバー可能です。
6. “+5万円”を叶える具体的ステップ
- 家計を整理
→ 固定費をチェック、不要な保険や契約を削除。 - 生活防衛資金を確保
→ 生活費6か月分を現金で。 - つみたてNISAを開始
→ 毎月1〜3万円から。 - 副収入の選択肢を探す
→ 在宅ワーク・パート・趣味副業。 - 年1回見直し
→ 資産運用のバランスや家計を再チェック。
7. 老後の安心を得るために大切なこと
“+5万円”は単にお金を増やすだけでなく、心の安心を買うものでもあります。
「何とかなる」ではなく、「これだけ備えてある」という数字が見えると、不安が希望に変わります。
まとめ
- 年金だけでは生活費が不足するのは事実
- “+5万円”を作るには、
① 支出を減らす
② 働いて収入を増やす
③ 資産運用でお金に働いてもらう - 少額でも40代から始めれば、老後の安心は大きく変わる
💡 行動の第一歩
今日できることは、家計の見直しとつみたてNISAの口座開設。
この小さな一歩が、未来の“+5万円”を生み出す力になります。
👉 次回は、「老後の医療費・介護費に備える“安心資金のつくり方”」について詳しくご紹介します。