2025.12.2 <00982>
家計簿…続いていますか?
「今年こそは!」
「今度こそ続けたい!」
そう思って始めたのに、気づけば白紙のページが増えていく。
3日坊主どころか、1週間も続かなかった…。
家計相談でも、この悩みは本当に多いんです。
でも、私はFPとしていつも最初にこうお伝えしています。
◆ “あなたが悪いわけじゃないですよ”
家計簿が続かないのは、
やる気がないからでも、性格の問題でもありません。
家計簿とは本来、
「あなたの暮らしに合わせてカスタムするもの」。
だから、
あなたが続かない=家計簿が合っていないだけ。
ただそれだけなんです。
家計簿って、意外と「正解」があるように見えて、実はありません。
それなのに、多くの人が「がんばって続けよう」としてしまうから苦しくなるのです。
◆ 家計簿が続かない人の共通点はたったひとつ
家計簿が続かない理由は色々あるように見えますが、
実は共通点は ひとつだけ。
それは、“目的があいまい”なこと。
「貯金したいから」
「無駄遣いを減らしたいから」
「家計を整えたいから」
どれも立派な目的ですが、
どれも“ざっくり”しているため、続けるエネルギーになりにくい。
家計簿は、「目的」とセットで初めて力を発揮します。
◆ FPがすすめる“家計簿より先にやること”
家計簿に取り組む前に、
まずはこちらをやってみてください。
① 家計簿を書く目的を1つにしぼる
目的は1つでいい。
多くても2つまで。
例:
・今の支出全体を把握したい
・無駄のクセを知りたい
・食費だけまず整えたい
・翌月の赤字を防ぎたい
具体的であればあるほど続きます。
② 書く項目は“3つだけ”にする
家計簿が続かない人の多くは、最初から
「全部書こう!」
としてしまいます。
でも、続ける秘訣は 小さく始めること。
まずは3つだけ。
おすすめはこの3項目です。
● 食費
● 日用品
● その他(ざっくりでOK)
たったこれだけでも 家計全体の7割以上は把握できる と言われています。
細かい分類は、慣れてきてからで大丈夫。
③ 書くタイミングは“1日1回”ではなくていい
多くの人は、家計簿=毎日つけるもの
と思い込んでいます。
でも実は…
● 週1回まとめてでもいい
● レシートを箱に入れておくだけでもいい
● 家計簿アプリの自動入力でもいい
大事なのは、形ではなく「続く仕組み」です。
◆ 家計簿が続く人は、家計簿を書いていない日がある
これは意外ですが、
家計簿が続いている人ほど
“書いていない日”がたっぷりあります。
なぜかというと、
・体調が悪い日
・仕事や家事で手いっぱいの日
・気分が沈む日
…そんな日は、書かないと決めているから。
つまり、
「書けなかった日があって当たり前」
という前提で取り組むと続きます。
完璧主義は家計簿の敵。
ゆるく、淡々と続けるほうが結果が出ます。
◆ 家計簿をつけると何が変わる?
家計簿が続かない最大の理由は、続けても成果が見えにくいから。
でも実際には、こんな変化があります。
◆ 1. お金の不安が減る
数字に触れているだけで、「知らないこと」の不安が消えていきます。
◆ 2. 無駄遣いが減る
「気づくこと」が一番の節約です。
◆ 3. 貯金したい金額が決まりやすくなる
現在地(今の支出)がわかることで、目標が明確になります。
◆ 4. お金に対する罪悪感が減る
“使った”ではなく“管理できている”という感覚が身につきます。
◆ FPとして“家計簿にこだわらなくていい”理由
実は、家計簿がすべてではありません。
家計管理は本来、
「お金との向き合い方」を整えること。
そのための手段のひとつが家計簿です。
だから、もしあなたが家計簿が苦手なら、
家計簿ではなく “他の方法” でも良いのです。
たとえば…
● 家計の写真を撮るだけ(レシート写真法)
● 口座を週1で確認するだけ
● 使う予算だけ封筒で仕分ける
● 食費だけアプリで記録する
これらはすべて、家計簿と同じ「可視化」の効果があります。
家計簿を続けることではなく、
自分に合った“お金の見える化”を選ぶこと。
これが最大のポイントです。
◆ 家計簿が続かない人に私が伝えたいこと
それは
“あなたに合ったやり方を探すのが家計管理の第一歩ですよ”
ということ。
家計簿が合わないなら、家計簿じゃなくてもいい。
細かくつけられないなら、大まかでいい。
毎日できないなら、週1でも月1でもいい。
続かない自分に落ち込む必要はまったくありません。
家計管理に大切なのは、
やり方ではなく、続けられる仕組みづくり。
その仕組みが整えば、
お金は自然と貯まり始めます。
◆ 今日からできる“家計簿が続く3ステップ”
1. 目的を1つだけ決める
例:食費を把握する、無駄を見つける、赤字を防ぐ
2. 書く項目は3つだけにする
食費・日用品・その他
3. 完璧にやろうとしない
週1でもOK。書けない日があって当たり前。
◆ おわりに:あなたの家計は、あなたのペースで整えていい
家計管理は「がんばるもの」ではなく、
自分の暮らしの味方につけるもの。
家計簿が続かなくてもいい。
あなたの心が少し軽くなる方法を一緒に見つけていけば大丈夫。
その一歩が、
未来のお金の不安をやわらげてくれるはずです。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。
あなたの家計が、やさしく整っていきますように。