2025.12.5 <00985>
「今月もまたギリギリ…」
「気づけば何も残らない」
「特に贅沢してないのに貯まらない」
そんな悩みを抱えるご家庭はとても多いです。
家計相談でも、40代・50代の女性から最もよく聞く声といっても過言ではありません。
でも、安心してください。
家計がギリギリになる家庭には、明確な“傾向”があります。
そして、その多くは 大きな努力をしなくても改善できるポイント です。
今日は、FPとして多くの家計を見てきた経験から、
「家計がいつもギリギリの家庭が最初に手をつけるべき場所」
を3つにしぼって解説します。
◆ 1. まず見るべきは“固定費”の棚卸し
家計がギリギリの家庭に共通するのは…
“毎月の固定費が、気づかないうちに高くなっている”
ということ。
固定費とは、
・スマホ代
・保険
・通信費
・車の維持費
・サブスク
・住宅ローン・家賃
・水道光熱費
など、“毎月自動的に出ていくお金”のことです。
● 固定費は努力なしで家計改善につながる
節約というと、食費や日用品を削ろうとする人が多いですが、
それらは“がんばり続ける節約”なので限界があります。
一方で固定費は、
一度見直せば、その後ずっと効果が続く節約。
努力ゼロで、毎月数千円〜1万円以上浮くことも珍しくありません。
● 優先的に見直すべき固定費の順番
FPとしておすすめしたいのは以下の順番です。
① スマホ代(プラン見直しで月2,000〜5,000円圧縮も)
② 保険(重複や過剰保障がないか確認)
③ サブスク(気づいたら増えている代表例)
④ ネット・電気・ガスのプラン
この4つが整うだけで、
家計に“毎月のゆとり”が生まれます。
◆ 2. “なんとなく買い”が積み重なっている可能性大
家計がギリギリになる原因の2つ目は、
意外かもしれませんが、
“なんとなく買い”の積み重ね
です。
● 例えるなら…「小さな穴の空いたバケツ」
大きな出費ではないものの、小さな出費が積み重なると
月末には大きな差になります。
・コンビニでの一品買い
・ポイントがあるからと買う
・スーパーでのつい買い
・ドラッグストアでの“あったら便利”商品
これらは悪いことではありません。
ただ、“パターン”になっていると気づきにくいものです。
● 対策は「見える化」だけでOK
ノートでもスマホでもレシートでも構いません。
“なんとなく買ったもの”を1週間だけ記録する。
すると、
「お菓子だけで月2,000円だった」
「コンビニに寄る癖がある」
「つい買っている品が同じ」
などの“気づき”が生まれ、それだけで出費が減ります。
気づくこと=節約の第一歩です。
◆ 3. “予算が曖昧”だと家計は必ずギリギリになる
家計が赤字になりやすい家庭の特徴として、
最も多いのが…
“いくら使っていいのかが決まっていない状態”
ということ。
● 予算が曖昧だと何が起きる?
・今週は使いすぎた?
・この買い物、本当に必要?
・月末まで足りる?
“判断疲れ”が起き、家計管理が苦しくなります。
● 解決策は、ざっくり予算で十分
細かい家計簿は不要です。
まずはこれだけでOK。
● 食費:週○○円
● 日用品:月○○円
● その他:月○○円
ざっくりと金額を決めるだけで、
月末の不安がスーッと消えます。
◆ 4. 貯金は“月末に余ったら”では絶対に貯まらない
家計がギリギリの家庭は、
貯金を“最後に残ったお金”でしようとするケースが多いです。
でも、これはほぼ確実に貯まりません。
なぜなら…
・急な出費が多い
・気持ちに余裕がない
・優先度が下がる
という理由で、貯金が後回しになるから。
● 正解は “最初に貯金”
給料日 → 貯金へ自動的に移動 → 残りのお金で生活
という仕組みにするだけで、
家計は劇的に安定します。
◆ 最初に手をつけるべき“3つの場所”まとめ
① 固定費の棚卸し
・スマホ
・保険
・通信費
・サブスク
努力ゼロで改善できる部分。
② なんとなく買いの見える化
・1週間だけ記録
・クセが見える
・自然と無駄が減る
③ ざっくり予算を決める
・食費、日用品、その他の3つだけ
・判断疲れが減る
・月末の不安が消える
◆ 家計がいつもギリギリ…それは“あなたが悪い”のではない
家計がギリギリになる理由は、
あなたの努力や性格とは関係ありません。
きちんと理由があって、
そのほとんどは “仕組みで解決できること” です。
家計は、がんばりより“整え方”。
小さな見直しでも、驚くほど変化が出ます。
今日お伝えした3つの場所を、ぜひ少しずつ整えてみてください。
きっと、来月の家計が今よりラクになります。