2025.10.27 ＜00946＞
1. 「お金の話＝タブー」から卒業しよう
「子どもにお金の話をするなんて、がめつく見えるかな？」
そんなふうに感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
けれど実は、“お金の話をしないこと”の方がリスクなのです。
社会に出てから「どう使うか」「どう貯めるか」「どう稼ぐか」を知らずに戸惑う若者が増えています。
お金の知識は、“生きる力”の一部。
勉強やスポーツと同じように、少しずつ身につけていくものです。
家庭の中で、自然にお金の話ができることが、将来の安心につながります。
2. タイミングを逃さない“自然な会話”のきっかけ
では、どんなときに「お金の話」をすればよいのでしょうか？
おすすめは、“日常の出来事”をきっかけにすることです。
💬たとえば…
- おつかいを頼んだとき：「この500円で何が買えるかな？」
- コンビニで買い物したとき：「同じ商品でもお店で値段が違うね」
- 誕生日やお年玉をもらったとき：「使う分と貯める分、どうしようか？」
- 家族旅行の計画を立てるとき：「旅にはどんな費用がかかると思う？」
このように、“リアルな体験とセット”で話すことがポイント。
机の上の授業ではなく、生活の中で教えるからこそ、子どもは興味を持ちやすくなります。
3. 年齢別・伝え方のポイント
👶小学校低学年（6〜8歳）
「お金はありがとうと交換するもの」
という基本の考えを伝えましょう。
おつかいやお年玉を通じて、“限りあるもの”であることを体感させることが大切です。
👧小学校中〜高学年（9〜12歳）
「使う・貯める・比べる」を教える時期。
お小遣い帳やお金の管理を一緒に練習してみましょう。
この時期に“欲しい”と“必要”の違いを理解できると、将来の金銭感覚がぐっと整います。
🧑中学生〜高校生
「働くこと」「税金」「社会の仕組み」を意識させるタイミング。
ニュースやアルバイトの話題から、“お金の流れ”を一緒に考えると良いです。
家庭でのリアルな数字を少し共有してみるのも効果的です。
4. 「お金＝こわいもの」にしない親の関わり方
親が「お金の話＝ネガティブな話」として避けてしまうと、
子どもも自然と「お金は話してはいけないこと」と感じてしまいます。
でも、お金は本来、“夢を叶えるための道具”。
怖いものでも、恥ずかしいものでもありません。
たとえば、
- 「貯めたら○○ができたね」と成功体験を共有する
- 「これはちょっと高いけど、長く使えるから買うね」と判断基準を見せる
- 「こうして働いたお金で暮らしているんだよ」と感謝を伝える
こうした会話が、子どもの中に**“お金＝ポジティブな存在”**という印象を残します。
5. まとめ：お金の話は、子どもへの“生きる力”のプレゼント
お金の話は、決して早すぎることはありません。
むしろ、“親が自然に話せるタイミング”がベストです。
大切なのは、「教える」より「一緒に考える」こと。
お金を通じて、選ぶ・決める・感謝する――。
その繰り返しが、子どもにとって一生の財産になります。
今日から少しだけ、
いつもの会話に「お金の話」を混ぜてみませんか？
それが、未来の“自立”への最初の一歩になります。
