2025.10.26 <00945>
1. 教育費の中でも“塾代”が重たくなる理由
「気づけば毎月の塾代が○万円に…」
そう感じているご家庭は少なくありません。
文部科学省の調査によると、
公立中学生の約7割、高校生の約8割が塾や予備校に通っているといわれています。
特に受験が近づくと、月3万〜5万円以上かかるケースも多く、
1年分で見ると40万円〜60万円の出費になることも。
これに加えて、夏期講習・冬期講習などの特別講習費が重なり、
気づけば「ボーナスがほぼ塾代で消えた…」という声もよく聞きます。
教育はもちろん大切ですが、
家計に無理がある状態では、親も子も疲れてしまいます。
2. 「なんとなく通わせる」が家計を圧迫する
「周りがみんな行っているから」「成績が少し心配で」
そんな理由で始めた塾通いが、気づけば何年も続いていませんか?
実は、塾代が家計を圧迫してしまう家庭の多くは、
“目的があいまいなまま”続けてしまっているという共通点があります。
塾に通う目的が「成績アップ」なのか、「受験対策」なのか、
あるいは「家庭学習の習慣づけ」なのか。
目的によって選ぶ塾も、かける費用も変わってくるはずです。
なんとなくの惰性で続けるのではなく、
「なぜ通わせているのか」を言葉にすることが、
“お金の使い方”を整える第一歩です。
3. 塾代が貯金を食べる前にできる3つの工夫
✅① 年間スケジュールで「支出の山」を見える化する
塾代は月謝だけでなく、季節講習で一気に増えます。
たとえば、
- 7〜8月:夏期講習(+数万円)
- 12〜1月:冬期講習(+数万円)
- 2〜3月:新学年準備費
これを年間表にして“お金の山”を把握するだけで、
「いつ・どれくらい貯めておけば安心か」が分かります。
✅② 教育費口座を分けて管理する
生活費と教育費を同じ口座でやりくりしていると、
どこにいくら使っているのか分かりづらくなります。
教育費専用の口座を作り、
毎月一定額を積み立てておくと、急な出費にも慌てません。
“塾代の先取り貯金”をする感覚です。
✅③ 塾以外の選択肢も視野に入れる
最近は、オンライン学習や家庭教師アプリなど、
コスパの良いサービスも増えています。
たとえば、
- AI学習アプリ(月1,000〜2,000円台)
- 映像授業(スタディサプリなど)
- 学校の補習を上手に活用
「塾だけが学びの場ではない」と考えると、
家計にも子どもにも、ちょうどいいバランスが生まれます。
4. “塾に頼らない力”を家庭で育てる
実は、成績を伸ばす子どもに共通するのは、
“塾に行っていること”ではなく、“家庭での学び方が身についていること”。
たとえば、
- 勉強の優先順位を自分で決められる
- わからないことを調べる習慣がある
- 家族と「どうしたらできるか」を話せる
こうした“学ぶ姿勢”は、家庭での関わり方から育ちます。
お金をかけるより、時間をかけて寄り添うことで、
結果的に“塾に頼りすぎない力”がついていきます。
5. まとめ:塾も貯金も「目的」を持って使うことが大切
塾に通うことは悪いことではありません。
でも、“何のために”通うのかを明確にしておくことが、
お金の不安を防ぐ最大のポイントです。
塾代を払う前に、
✅ 「この塾で何を身につけさせたいか」
✅ 「どの時期まで続けるか」
✅ 「家計のバランスは大丈夫か」
を一度立ち止まって見直してみましょう。
貯金も教育も、どちらも家族の未来を支える大切なお金。
“目的を持って使う”ことで、子どもの学びも、親の安心も両立できます。