2025.10.21 <00940>
老後のお金を考える中で、個人年金保険を検討する方はとても増えています。パンフレットを見ると「据え置き期間」という言葉を見かけることがありますが、「よくわからない…」という声も多い部分です。今日はこの据え置き期間について、できるだけやさしく解説していきます。
■ 据え置き期間とは?
据え置き期間とは、保険料の払込みが終わったあと、すぐには受け取らずに、数年間そのまま預けておく期間のことです。たとえば、
- 20年間保険料を払う
- その後5年間は据え置き
- 25年目から年金として受取開始
というように「受け取りまで少し時間を置く仕組み」です。
■ なぜ据え置くの?
据え置き期間を設ける最大の理由は、受取額を増やすためです。
据え置き中もお金は保険会社で運用されるため、受け取りを先に延ばせば、受取額が増える仕組みになっています。
言い換えると、
- お金を使わず待てる人は、“増やす期間”を伸ばすことができる
というイメージです。
■ こんな人に向いています
据え置き期間がある個人年金は、次のような方に向いています。
| こんな人 | 理由 |
|---|---|
| 60歳退職 → 65歳から年金受取をしたい | 公的年金までのつなぎに使える |
| 受取を遅らせて、年金額を増やしたい | 運用期間を伸ばせる |
| 受取時期を自分のライフプランで決めたい | 使うタイミングを合わせられる |
特に女性の場合「60歳で一度区切り、でも65歳の公的年金までは生活費が不安…」という方が多く、そういった不安をやわらげる役割を持つのが据え置きタイプの個人年金です。
■ 注意しておきたいポイント
もちろんメリットだけではありません。特に次の点は事前に理解しておくことが大切です。
| 注意点 | 理由 |
|---|---|
| 途中で引き出しにくい | “老後資金専用”と考える必要あり |
| インフレには弱い | 物価が上がると実質価値が目減り |
| 据え置いても利回りはそこまで高くない | “大きく増える商品”ではない |
つまり、据え置き期間は**「増やすため」より「受取タイミングを整えるため」**の役割と考えると、イメージが近くなります。
■ まとめ
最後にポイントを整理します。
- 据え置き期間とは「受取前にそのまま預けておく時間」
- 受取を遅らせることで年金額が増える
- 受取時期をライフプランに合わせたい人に向く
- 途中引き出しができないので、老後資金の“専用口座”と考えるのがコツ
個人年金保険は「老後の安心を前もって準備できる仕組み」です。
もし加入を検討しているなら、「自分は何歳からいくら必要なのか」という受取の目的とタイミングを明確にすることで、あなたに合う商品かどうかが判断しやすくなります。
迷った時は一人で抱え込まず、専門家に相談していただくのも方法のひとつです。あなたの未来の暮らしが、安心で笑顔のある時間になるよう、ぜひ賢く制度を活用していきましょう。