2025.10.25 <00944>
1. 「お小遣い」には“タイミング”がある
「お小遣いって、いつから渡せばいいの?」
多くの親御さんが悩むポイントです。
実は、正解は一つではありません。
年齢や家庭の考え方によって、そのタイミングは変わります。
ただ一つ言えるのは、
「お金を使う機会」が出てきたら、始め時だということ。
たとえば、
- 友達とお菓子を買うようになった
- 学校で文具や本を自分で選ぶようになった
- “欲しいもの”を具体的に言葉にするようになった
こうしたタイミングでお小遣いを渡すと、
子どもは自然と「お金の使い方」を学び始めます。
2. 平均金額はいくら?年齢別の目安をチェック
全国調査(日本FP協会などのデータ)によると、
お小遣いの平均額は次のような傾向があります👇
| 年齢・学年 | 平均お小遣い額 | 形式 |
|---|---|---|
| 小学校低学年 | 500円〜1,000円/月 | 現金(親と一緒に管理) |
| 小学校中学年 | 1,000円〜2,000円/月 | 現金(使い道を自分で決める) |
| 小学校高学年 | 2,000円〜3,000円/月 | 現金+お小遣い帳練習 |
| 中学生 | 3,000円〜5,000円/月 | 現金(月払い制) |
| 高校生 | 5,000円〜10,000円/月 | 現金 or キャッシュレス |
もちろん、家庭によって差はあります。
重要なのは、金額の多い少ないではなく「ルールがあるか」。
「使っていいもの」「貯める分」などを一緒に話すことで、
金額以上の学びが生まれます。
3. 現金?キャッシュレス?今どきのお小遣い事情
最近では、子ども用プリペイドカードや、
アプリで管理できる「デジタルお小遣い」も増えています。
例えば、
- プリペイド式カード(Kyash、Vandleなど)
→上限を設定して使えるので安心。 - 家族アプリ(ファミペイ、LINEファミリーアカウントなど)
→使用履歴を一緒に確認でき、会話が生まれる。
キャッシュレスを取り入れると、
「使った金額を見える化する」習慣が自然に身につきます。
ただし、小学生のうちはまず現金で“重み”を感じる経験も大切。
「使ったら減る」「貯めたら増える」
この実感を持たせてからキャッシュレスへ移行するのが理想です。
4. 金額より大事なのは「渡し方」
お小遣いの金額よりも、
“どう渡すか”が金銭教育の分かれ道です。
おすすめは「定額×定期的に」。
その理由は、
- “限られた中でやりくりする力”が育つ
- “次にもらえる時期”がわかることで計画性が身につく
たとえば、
「毎月1回、1,000円を渡す」と決めておけば、
使い切る・貯める・使い道を考える力が自然と育ちます。
一方で、
「欲しいときだけ渡す」方式だと、
“必要かどうか”を考える機会が少なくなります。
お小遣いは、“お金の練習”の場と考えましょう。
5. お小遣いは“お金のしつけ”の第一歩
お小遣いは、単なるお金のやり取りではなく、
「お金の責任」を教える絶好の機会です。
たとえば、
- 欲しいものを自分で買ってみる
- 失敗しても責めず、「次はどうする?」と考えさせる
- お小遣い帳やアプリで“見える化”を習慣にする
このプロセスを通して、
子どもは「お金は使えばなくなる」「貯めれば叶う」
という基本感覚を体で覚えていきます。
そして、親にとってもメリットがあります。
“お金の話をするきっかけ”が生まれるからです。
家族で自然に「お金のこと」を話せる関係ができると、
将来のお金への不安も、ぐっと減っていきます。